秋津島-斎なる神のしもべ-〈1〉


ストーリー(「BOOK」データベースより)



十六年間、武芸一筋だった奥手の佐唯(さい)にも、初めてのボーイフレンドと呼べる存在がができた。手を繋ぐだけでも緊張する佐唯に、彼――秋人は優しく「ゆっくりとやっていこう」と言ってくれる。しかし、彼女は神をその身に宿し、声を聞くことの出来る斎の娘であったが故に、そんな平凡で幸せな日常は長くは続かなかったのだ。何も知らずにいた佐唯に神が宿るとき、すべてが急変する!親しかった者が裏切り、刃を持って襲いかかる。日常を切り裂かれ、愛する者を奪われた少女が決意した戦の先にあるものは!?ジャパネスク伝奇ロマン開幕!



登場人物紹介
主人公

  • 松岡佐唯(まつおか さい)

各地の神の斎(いつき)

  • 東祥姫(とうの しょうき)
  • 磐井かのえ(いわい かのえ)
  • 磐井このえ(いわい このえ)
  • 一之瀬冬子(いちのせ とうこ)
  • 野坂弥彦(のざか やひこ)

その他

  • 一之瀬水百(いちのせ みお)
  • 廣沢秋人(ひろさわ あきと)
  • 松岡活子(まつおか いくこ)
  • 松岡拓真(まつおか たくま)
  • 松岡賀真(まつおか がしん)
  • 三輪草司(みわ そうじ)


【松岡佐唯】
主人公。高校一年生(だと思う)。16歳。
家が鹿島神古流剣術の道場をやっている。佐唯は皆伝を3年前に取得している程の達人である。
しかし、師範である祖父、賀真にはほぼ勝てない。
まして最近は恋に悩んでいる状態ではまるで歯が立たない状況である。
守宮印(すくいん)を持っている。
後の大物主命(おおものぬしのみこと)の斎である。


【東祥姫】
主人公の妹分的存在。主人公より2つ下の14歳。
主人公のことを「佐唯姉さま」と言って慕っているが、それがあまりにも嫉妬深い為、佐唯に近づく者にとっては、時に脅威となる。
主人公と同じく鹿島神古流皆伝の持ち主。
後のタケミカヅチノカミの斎である。


【磐井かのえ】&【磐井このえ】
双子。かのえが妹。このえが姉。
かのえは、天真爛漫な性格で人なつっこい。
このえは、人見知りながら姉という立場なので妹をフォローしているしっかり者。
祥姫に威嚇されて言えないが、昔は主人公を姉様と呼んでいた。今でも呼べはしないがすごく慕っている。小六。12歳。
鹿島神宮の巫女をしている。
よくママにもどっちか区別がつかなくなるほど、瓜二つな双子なので、それを逆手に取ってイタズラをすることもある。
しかし何をやっても主人公には見分けられてしまう。
後にかのえには「荒魂(あらみたま)」、このえには「和魂(にぎみたま)」が宿神(すくじん)し斎となる。


【一之瀬冬子】
現、建御名方神(たけみなかたのかみ)の斎。25歳。


【野坂弥彦】
現、市寸島比売(いちきしまひめ)の斎。
本来子宮がないと宿神出来ない為、女性しか斎になることは出来ないが、ある代償を引き換えに斎となった。
男というだけで、斎としてはかなりイレギュラーである。


【一之瀬水百】
一之瀬冬子の妹。


【廣沢秋人】
主人公の彼氏。水泳部。


【松岡活子】
主人公の母。口達者で不良ママ。


【松岡拓真】
主人公の父。嘘の吐けない性格。


【松岡賀真】
主人公の祖父。鹿島神古流師範。


【三輪草司】
主人公の母方の叔父。


キャラクターはこんな感じです。
関係図とかないと途中で敵味方が変わるのでちょっと混乱するかもしれないけど、まぁだいたい味方はいないんでなんとかなる(笑)


というわけで感想です



表紙の裸体に装束と、イラストのシャワーシーンだけ見て
「これは期待出来る萌え本だ!!」と思って買ったけど、とんだ地雷でした(笑)


内容の感想


面白かった。けど

記紀神話」に出てくる言葉が盛り沢山すぎて読みにくい!!
例えば、「地祇」という言葉の「ぎ」の漢字が昔の漢字を使ってたり、神様の名前のふりがなが振ってないところがいっぱいあったり。
日本書紀」「古事記」を読んでたり読んでなくても内容知ってたりする人には理解出来ると思うけど、知らないボクみたいな人にはかなり苦痛でした。慣れるまでは。


しかし、慣れてしまえば楽しいです。
ちなみに「タケミカヅチノカミ」や「タケミナカタノカミ」や「アラミタマ」「ニギミタマ」などはTVゲームの「ペルソナ」シリーズにも出てくるので馴染み深かったですね。
その経緯で思い浮かべるイメージはペルソナでしたし(笑)


これを読むと、日本書紀古事記の内容が少しだけ分かっていい気分になれます。
日本には神様が沢山いるみたいですね。


基本は神を宿した人間が敵軍の神を宿した人間と武器を用いて戦闘(バトル)する話になってます。
主人公は敵陣のド真ん中で何も知らずに宿神してしまったので、まずは自陣に戻ることを目的に旅をするわけです。
果たして無事に奈良まで辿り着けるのでしょうか。
ちなみに1巻では辿り着けていません(笑)2巻が楽しみです。