狼と香辛料〈1〉


狼と香辛料 (電撃文庫)

狼と香辛料 (電撃文庫)


ストーリー(「BOOK」データベースより)



第12回 電撃小説大賞<銀賞>受賞作
行商人・ロレンスと、狼神・ホロが織りなすエポック・ファンタジー


行商人のロレンスは、馬車の荷台で麦の束に埋もれて眠る少女を見つける。
少女は狼の耳と尾を持つ美しい娘で、自らを豊作を司る神・ホロと名乗った。

「わっちは神と呼ばれたがよ。わっちゃあ、ホロ以外の何者でもない」
まるで経験を積んだ大人のような話し方で、ロレンスを巧みに翻弄する少女。
「お前は、本当に神なのか?」
最初は半信半疑だったロレンスも、やがてホロが旅に同行することを承諾する。

そんなふたりの旅に、思いがけない儲け話が舞い込んでくる。
近い将来、ある銀貨が値上がりするという噂。
疑いながらも、ロレンスはその儲け話に乗るのだが……。


登場人物紹介



狼と香辛料 - Wikipediaを見ればいいと思う。
めんどくさい人の為にいちおーコピペします。

  • クラフト・ロレンス (声 - 福山潤

各地を巡り旅に生きる、25歳の行商人。ひょんなことから「賢狼」を名乗る少女・ホロを旅の道連れとしたことが、彼の孤独な行商人生の様相を少しばかり変えることとなった。ホロの老獪な言動に翻弄されながらも言葉を交わし、時に衝突しながらも共に事件を乗り越えることで少しずつホロとの絆を深め、「計算高い商人」だけでない様子も見せるようになる。
商人として頭の切れる方ではあるが迂闊なミスを犯してしまうこともあり、一度ならずホロに知恵を授けられることで窮地を脱している。道中の会話の主導権も大抵ホロに握られっぱなしで、何とか一泡吹かせようと試みるがことごとくあしらわれて「かわいい子」扱いされるなど、頭脳の切れを作中ではなかなか見せられない主人公である。将来の夢は、どこかの街に自らの店を構えること。



狼の耳と先の白い狼の尻尾を持つ少女。自らを『ヨイツの賢狼』と名乗る。とある理由から故郷を離れ、ある約束からパスロエの麦に宿り、半ば土地に縛られる形で数百年もの間、豊作を司ってきた。パスロエでロレンスが仕入れた麦束に移ることで村からの脱出を図り、なし崩し的に彼の行商の旅に同行しながら、遙か北の地にある故郷「ヨイツ」を目指すこととなる。賢狼を自称するだけあり、言動は冷静かつ老獪。年経たモノに相応しい風格ある知恵で、たびたびロレンスを救う。尊大な性格だが、長く故郷から離れて独りでいたためか、孤独に対しては脆い一面も見せる。
15歳ほどの可憐な少女の姿であるが、かつては豊作の神と崇められていたその正体は、巨大な狼。しかしその姿から、他者に恐れられることを酷く嫌う。「わっち(=私)」「ぬし(=貴方)」「〜でありんす」などと、独特の花魁口調で話す。ロレンスと共に様々な事件に遭遇しつつも道中では相棒を様々にからかったり、逆に現代知識の差でやりこめられたりと軽妙な会話を繰り広げながら、故郷に向かう旅を楽しんでいる風である。
美味しい食べ物と酒には目がないらしく、特にリンゴが好物の模様。ちなみに、酒は最高級の葡萄酒を知らずと飲み、「これぐらいが普通と思った」などと、かなり舌は肥えている様子。
何よりの自慢が美しい毛並みの尻尾で、ノミ取りから櫛梳きまで常に手入れを怠らない。この尻尾を誉められることに弱い。


アニメ化が決定してるから声優さんの名前も書いてありました。
福山潤小清水亜美なのか。うーん、どうでしょう?
個人的には、なんか想像と違う感じになりそうです。



感想



お、面白かった!!!
作品としての出来が素晴らしく良いです!!


話は商人の話なんだけど、それが難しい単語や語彙も結構あったりするのだけど不思議と読みやすいです。
そしてホロがめちゃくちゃ可愛いわぁ。ときめいてしまうね、これは!!


うーん、感想書くのが難しいですね。
とにかくホロの可愛さを書き残しておきたいんだけど、なかなか言葉にならないです。
僕の所持する語彙の量があきらかに少ない所為ですけど。


ホロは基本的には人間の姿をしているんだけど、耳と尻尾が付いてるんです。ふさふさ。もふもふ。
そして見た目は15歳ほどの少女。口調は「わっちは〜〜」とか「〜〜してくりゃれ」とか「〜〜でありんす」とか「〜〜じゃ」とか「〜〜かや?」などなど。
と言った具合じゃ伝わらないわけです(笑)この可愛さは。


ホロは賢狼だからか、とても賢い。ロレンスとの会話では常に優勢に立っています。
しかし、たまにロレンスの方が優位に立つ時もあって、その時の「悔しい」とか「むむむっ」といった雰囲気が楽しい、そして可愛いのです。
そしてごく稀に甘えてくる時があったりして、その時はロレンスの気持ちがあたかも僕の気持ちのようにドキドキしてしまったりするのです。想像を掻き立てるというかなんというか。
その浮き沈み、会話の駆け引きなどのタイミングや感覚が素晴らしく良いから、読んでいてとても心地が良いです。


先ほど書いた「会話の駆け引き」というのが、この話では中心となっているのかな?
主人公が行商人という職種の為、各地を旅をしては少しでもより多く儲ける為に言葉を巧みに使わなければなりません。
だから、常に人の思考の一手先、二手先……を読んで行動、会話をしていきます。
その駆け引きがまた楽しいんですよね。
小説だと「」に囲まれてるのが口に出てる言葉で、「」と「」の間に書いてある文章が「」の文章の補足やキャラクターの思考や風景描写などだったりするわけで、「」で喋ってる場所じゃない思考の部分が本作ではかなり重要なのです。
会話をしていて、相手の出方を伺いながら喋っているので――ここで〜〜でもするのだろうか。――など会話中は常に思考を巡らせています。
その考えを常に読者に与えてることで、完全に主人公の視点で見れるようになるんです。より世界に入り込めると。


そういった具合の文章なので、なんだかとても新鮮でした。
今までなんで読んでなかったのか不思議な程、いい話、いい文章でしたね。


そしてクライマックスのシーンは感動しました。
ラスト70ページぐらいは楽しくて仕方が無かった。

やっとホロに再会出来たよ!!でも、ホロがあまり嬉しそうじゃない…?自分ばっか喜んでるようで切ないぞ。知らぬ間に俺はなんか怒らせるようなことしたのか?
と、文章にそのまま入り込んでしまったかのように、僕はロレンスでした。ロレンスが僕でした。


なんだろ、、、これはもしかしたら「恋」なのか?
早く続きが読みたいなぁ。早くホロに会いたいなぁ。


お気に入り度
★★★★★(5.0)/5点満点
文句なしで満点ですね。
バカ作品ばかり高得点を出す僕だけど、このクオリティには参った。普通に触発されますね。
アニメが今冬に放送されるのが楽しみです。動くホロが早く見てみたいなぁ。