秋津島-神ながら人ながら- 〈3〉



ストーリー(「BOOK」データベースより)



 天孫との戦いの日々に打ちのめされ傷つく佐唯の前に、死んだはずの秋人が現れた。やさしく微笑むその姿は、記憶に残る彼となんら変わりはなかった。秋人のために、戦いを決意した佐唯の心は激しく揺れ動く。目の前の人物は本当の秋人なのか、それとも……!?

 そんな折、厳島では市寸島比売の斎である弥彦が新しい託宣を受けていた。曰く、『その者――大神に縁ある者』と。それを佐唯の身に何かが起こるのだと考えた弥彦は、市寸島比売の制止もきかず、彼女の下へと駆けつける決意を固める。

 天孫と地祗の、神と人を巻き込む戦いの末に待つ結末は――!?

 ジャパネスク伝奇ロマン完結編!



登場人物紹介



新キャラなし




感想



完結巻、これで終わりですか〜。続きが読みたいなぁ。


1巻2巻と、主人公がバカすぎてウザかった部分が結構あったんだけど、3巻で知識がついてからは化けました。やっと神様とすんなり感応出来るようになってますます面白くなってきたなぁって思ったらエンディング。もうちょっと見たかったんですけどねぇ。
しかし、物語り的な意味ではこの流れは凄く良かったと思いました。
この話を一言でまとめるなら「無知は罪」ってことですかね。僕もつくづくそれを感じています。
そもそも真相をみんなが知っていれば祥姫ちゃんが狂うことも無かったんだよなー。


記紀神話をここで少しだけでも知れて良かったです。7月に出るペルソナ4記紀神話が舞台だそうなのでそちらの方も楽しみです。つくづく僕は神話とか宗教とかのネタが好きなんだなーって思いますね。


てか、この巻で色々と展開にびっくりすることがありまくりました。
あの人は死亡フラグも立てずに死ぬし、あの人は人間じゃないし。本当にびっくりです。
死者との接吻シーンがあるのですが、見えるようになってからの姿を想像すると気持ち悪いなぁ。黄泉醜女(よもつしこめ)ってのはどんなんなんだろう。イラスト無くてよかったけど、ちょっと見たかったかも…うぇぇ。


総合

★★★☆(3.5)/5.0満点


「愛しすぎたもの」と「愛さなかったもの」どちらも度を越えすぎてしまった。
最後の方の文章が、以前やった「ヘラクレスの栄光3」に出てくるレイオンのセリフと似ていたのが良かったですね。

レイオン 「オレは 世界中の人に今回の事件の真相を 知らせて歩きたいんだ。」

レイオン 「これは とても大切な事だと思うんだ。」


秋津島の方の文章を引用すると重大なネタバレになってしまうので書けませんが↑このセリフに通ずるものがありました。人が後世の人にものを伝えるというのは、とても大事なことなのです。