イチゴ色禁区〈3〉春の禁区その果てに



ストーリー(「BOOK」データベースより)



玉城家が求める“完全なる平和”に疑問を抱いた正樹は、玉城の秘密を探るべく長の孫の美代を使い調査を進める。一方、正樹とケンカ中の従妹の亜美は、玉城の政略結婚に巻き込まれていた。強引な婚姻の阻止を図る正樹だが、毎夜見る“夢”に出てくる謎の男から「玉城のない平和な世界を創るため、禁区へ向かおう」と告げられ!?神の欺瞞と人の欺瞞――禁じられた平和の果てに再会する、亜美と正樹のイチゴミルク・デスティニー!



早速感想を書きましょうかね



シリーズ完結巻です。


いやぁ、面白かった!!


前巻では亜美の出番が少なくて落ち込んでましたが、今回は登場が多く、ド真ん中ですよ!!
マジで、小6のくせに可愛すぎですよ亜美さん。
中盤辺りで亜美が風邪をひいてしまってお見舞いに行くとこなんて、興奮が止まらないよ!最高だ!
甘えてくるとことか、思わず4回ぐらい見返しちゃったよね(笑)

「あの、先ほどからシャツの袖を掴んで、俺を立てなくしてるのは、わざとですか?」
「うん」
「セクハラ」
「おい。だったら離してくれよ、これ」
「まだ居てよ」
「なんで居なきゃいけないんだよ、もう良いだろ」
「甘えて良いって言った」
「甘やかしすぎるのは子供の成長によくないそうだ」
「契約違反」
「いつ契約したよっ」
「私の裸、見た」
「見せたんだろうがっ。不可抗力だっ」
「私、弄ばれたんだ、汚されたんだ……ぐすん」
「人聞き悪い事言うな。というか、口でぐすんって言うな」
以下まだまだ続く

この後、亜美が腕を抱き枕代わりに使ってきたりしてね、可愛いったらないよね。ハァハァ
亜美が出てくるだけで作品の評価がうなぎ上りです(僕の中で)。


たぶん、こんな絶賛してるヤツって真性のロリコンなんだろうけどね、受け入れるよ!あぁ、ロリコンだ。


と、ここまで見たらただの萌え系の本で終わってしまうんだけど、そうではないのです。
話の流れ的には結構シリアスなんですよ。
1巻の話と、2巻の話を踏まえた上で、3巻では
「実は裏ではこういう事情があった。だから1巻の事件と2巻の事件が起こったんだ」
っていう真相的な話がメインなのです。
あと、それに伴い主人公の封印されていた力の原因もわかるし、亜美の存在理由もわかる。


そして、主人公が
「俺はロリコンでは無い」
「無いと思いたいだけかもしれない」
ロリコンかもしれない」
へと感情の変化があったりして、ラノベ的に見たら結構珍しい、本物のロリコン野郎の話だったりするわけです。ネタ的なロリコンじゃなくて、真性のロリコンなのです。(おまいは俺か)
恋を知らずして大人になってしまい、初めて恋をしたのが小学校6年生だっただけなのです。恋なのかは結局わからなかったけど、恋であって欲しいです。個人的にその方が盛り上がるから(僕の心-ハート-が)。



この作者さん、デビュー作だけど文章が上手いんだよなぁ。かなり嫉妬してしまうね。
アキカン!」みたいな馬鹿な文章では無くて、頭が良いなぁと感心する文章でしたね、最後まで。
妄想とか自分語りが若干多めですけど、僕はこのスタイルが好みに合ってますね。程よく読みやすく、程よく読みづらい感じで。
だからシリーズが終わってしまったのはショックだなぁ。もっと見たいです。続巻してください。


後日談的な話を短編集でもいいから出して欲しいです。
その際には完全に「萌え系」というか「ギャルゲ系」というか「エロゲ系」な話で出して欲しいなぁ。
亜美ルート以外は却下です。ちょっとこまもいいなぁって思った時もありましたけど、やっぱり亜美が一番可愛いから。愛すべき存在ですよ亜美は。
作者の神崎リンさんの次回作も出るなら気になりますが、とりあえずイチゴ色禁区の続巻をお願いします。このままだと情熱が溢れすぎて困っちゃいますぅ><



お気に入り度
★★★★★(5.0)/5点満点
シリーズ通して全部面白かったので満点ですね!


イラストの文倉十さんは電撃文庫で「狼と香辛料(アニメ化決定)」のイラストを描いてる人なのです。
言われてみれば似てるかも。でも雰囲気が違うから最初は気づきませんでした。上手いなぁ!